職場でのニオイの元となる3つの主な原因

職場での「ニオイ」の問題をスメルハラスメントと言います。

スメルハラスメントは、職場環境の中で深刻になるケースが多々あります。

なぜなら①加害者本人が気づいていない②周りからも指摘しづらいものなので長期間放置されてしまいがちだからです。誰がどう解決すればいいのかわからないために放置され、その間にストレスはたまっていきまます。

ニオイは非常にプライベートでデリケートな問題です。ずっと一緒に働いている同僚や上司あるいは部下に対してニオイを指摘しするのは困難です。なかなか言い出せず我慢している人もたくさんいはずです。

でもこの「スメルハラスメント」という言葉ができたことで、職場環境改善のための一環として会社で取り組むことができるようになりました。

会社側がその姿勢を見せると「実は、、、」という形でハラスメントが発覚したりします。

ですので、会社がまず宣言することが大切になります。そうすることで、被害者が声を上げやすくなり加害者に公的な立場から注意しやすくなります。

スメルハラスメントの主な発生原因としてこ以下の3つがあります。

1. 不潔

2. 柔軟剤

3. 体臭・口臭

不潔

不潔なのは生活習慣から来ています。お風呂に入らない、洗濯をしない、身なりを気にしない、ヘビースモーカーである、ペットを飼っているなどがあります。

これが原因の場合、改善するのに少々時間がかかるかもしれません。ただ単にお風呂に入ってください、洗濯をしてください、で終わりにできない可能性があるからです。

なぜなら、周囲に悪臭を放つほどの生活習慣をしている人というのは、その根底にほかの問題を抱えている人が多いからです。不眠、倦怠感、やる気が出ない、などの問題があるから生活習慣がままならないのです。その原因は何なのかを探り出そうとするとかなり長期間の関わりが必要になるかもしれません。遅刻や欠勤などのサインがある場合は、産業医やカウンセラーに繋ぐことも必要になります。

では人事部としてどんなことができるのかと言うと、例えば、お風呂に入らない人の場合。お風呂での入浴方法からボディシャンプーなどの選び方、お風呂に入る頻度など細かく指導します。しかし習慣として出来上がっていないものを生活に取り入れるのは至難の業なので、長い目で見ることも大切です。

ですので、睡眠時間や食事の内容なども含め生活全般を継続的なカウンセリングを通して改善をし、長期的に取り組む必要性があります。

柔軟剤

この場合だと一番改善が早いかもしれません。洗濯の仕方を変えるだけで改善する可能性があるからです。一番多いのは、柔軟剤を多く入れすぎて匂いが強くなっているケース。柔軟剤を入れるとき、キャップで計らずにどぼどぼと入れていないか?ニオイの強いタイプ(香水タイプ)の柔軟剤を使っていないか。

あとは半渇きになってしまって匂いが出るケースがあります。梅雨時など部屋干ししていたりすると柔軟剤のきついニオイが残ってしまいます。

柔軟剤入れすぎなのか、干し方なのか、洗濯のやり方を細かく聞き変えてもらって様子を見ることで改善できるでしょう。

伝えるとき、本人が強い香りがする柔軟剤が好みだと、なかなか分かってもらえないかもしれません。洗濯したての服のニオイと、着用して一日経ったニオイとではかなり差があり、本人にはわからないものだということを丁寧に伝えましょう。

体臭・口臭

体臭や口臭なら、専門医に診てもらうことでかなりの改善を得られます。更に本人も自覚している場合が多いので、もしかしたら気にしてニオイが出ないように工夫しているのかもしれません。それを踏まえて、その工夫に効果がないことや別の提案をすることで本人も心の平穏になるかもしれません。

例えばわきがの場合。専門医に受診してもらう、こまめに汗をふく、制汗剤など使用してもらうというアドバイスになります。今は多種多様な制汗剤が出ていますので、それで改善する方も多いです。

口臭の場合、虫歯なのか歯周病なのか、はたまた胃の病気か。いずれにしろ必ず受診してもらい、原因を究明することが重要です。原因がわかればあとは対処すればいいだけですので、案外簡単に改善できるでしょう。

 

どの例にしても、一緒に問題を解決しましょう。私はあなたの味方です。という姿勢が大事になります。まずは加害者に信用してもらうよう努力しましょう。

一番大事なのは、これを同僚や上司から言われたくないということです。毎日同じ職場にいるなら尚更です。人事部の立場なら間接的な言い方もできますし、ある程度の距離感があるので受け入れやすいはずです。

それでも言いづらい場合は外部の専門カウンセラーに依頼すれば、本人にも周囲にもストレスのない解決につながります。