職場で体臭がある方への対応とは

スメルハラスメントと聞いて真っ先に思いつくのが体臭ではないでしょうか。

男性特有のミドル脂臭や加齢臭、わきが、水虫、など、体から臭いの出る部分はいくつもありますが、体臭は自分ではなかなかわからないのが厄介です。
人に気づかれる前に、自分の体臭は大丈夫か確認したいですよね。

そういう場合は体臭チェッカーで検索すると、何種類もの商品が出てくるのをご存じですか?
その中でも、コニカミノルタが開発したKunKunBodyという製品は、世界初・臭いを数値化できる商品だそうです。気になる方はチェックしてみてください。

企業内のスメルハラスメントにおいて、自分の体臭に気づくことはハラスメント対策の第一歩になります。体臭を発していても、人によってはニオイを気にしない人もいますし、「臭いわけがない」と否定してくる場合もありますので、まずは本人に自覚してもらうのも大事なポイントになります。

原因によって対応も違ってきますので、ここではよくある4つの原因についての対応方法をご紹介します。

わきがや水虫など

この場合、本人が自覚していることがほとんどです。
清潔にした上で、しかるべき病院に行き、受診してもらうことが先決になります。皮膚科や美容外科、形成外科に行くと診てもらえます。

もうすでに治療中である場合、市販のデオドラント製品を使うことで効果を得られる場合もあります。
かなりデリケートな話題になるので、とにかく本人のために改善方法を親身になって考えること。
信頼を得たうえで一緒に対策を考えるなど誠実な対応が必要です。

ミドル脂臭や加齢臭

この場合、特徴は男性だけに見られるニオイだということです。本人の自覚はほとんどないと考えて良いでしょう。
この臭いは清潔にすることで、ある程度防ぐことができます。

毎日シャワーで耳の後ろまで念入りに洗うこと、シャンプーやボディシャンプーをデオドラント効果のあるものに変えること、洋服や下着をこまめに洗濯することで改善できます。
できれば家族に協力してもらい、ニオイチェックをしてもらうなどして無臭の状態をキープできるようにお願いしてみましょう。

汗臭の場合

女性にも男性にも当てはまります。そんなに暑いわけでもないのに、脇の下から汗が大量に出てしまう人がいます。
その場合わきがではなく多汗症である可能性があります。
そのまま放置していると、汗が乾いて衣服に付きだんだん臭ってくることもありますので、この場合は皮膚科か、多汗症専門の外来に行って治療してもらいましょう。

ストレスや緊張で汗が出てくると、運動で出た汗とは違い臭いが強烈になります。人事部としては、その人がリラックスして仕事ができる環境を作ることも大切です。きちんと面談をして本人の不安や問題点を聞きましょう。

不潔臭の場合

この場合は体臭とは言い切れませんので、清潔にするだけで改善できます。
しかし不潔にしている人はそれが普通の状態なので、自分のニオイに慣れています。周りは迷惑していても、本人は困っていないわけです。こういう状態だと、ただ「清潔にしてください」と言われても、他人の生活習慣を変えるのはなかなか難しいことです。

まず、ニオイがすることを自覚してもらうため、率直に伝えましょう。これだけでも気を付けてくれるようになる人もいますが、少したつとまた元通りになったりします。

そうなると次に必要なのは、生活習慣を改めてもらうため指導をする必要が出てきます。それでも習慣というのはなかなか変えられないものですので、継続的なフォローが必要になります。加えて、服務規程として社内ルールを徹底するという形で、時に厳しく、時に愛を持って、根気よく指導してください。

 

いかがでしたでしょうか?

不快なニオイが体臭の場合、本人への伝え方はとても重要です。逆にパワーハラスメントと受け取られないよう、誠実な対応を心がけてください。どんなニオイも継続的に治していかなければ意味がありませんので、一度だけではなく、何か月も定期的にフォローし続けることが本人にとっても会社にとっても最善の道だと心得てください。

自分の仕事を抱えながらそこまでフォローできない、という場合は、専門の外部EAPに頼むのもひとつの手になります。