スメルハラスメントが起きた時、加害者はほぼ男性、被害者は女性になるケースが多いです。その場合気になるのが、男性特有の体臭である加齢臭ではないでしょうか。女性の部下を持ったとき「自分は大丈夫だろうか?」と考える方も多いでしょう。その時人事部ではどう対処すればいいでしょうか。
40歳をすぎた加齢臭は気づきにくい
加齢臭はよく耳の後ろから発散されるといわれていますが、実はそれは都市伝説だと言われています。高齢の男性から発せられる枯れたような臭いが加齢臭ですが、40代の働き盛りの男性から発散される臭いはミドル脂臭と言います。
加齢臭よりも臭いの強い体臭であるミドル脂臭は、後頭部から首の部位に発生するので、自分では気づきにくいと言われています。自分では気づかずに女性社員から「くさい」と思われているかもしれません。
自分が臭いを発しているかどうかを確認するのは難しいですが、清潔に保つことで予防することはできます。もしスメルハラスメントの被害がありミドル脂臭が原因の場合、本人に気づかせるための面談することはもちろん、予防として頭皮のケア、消臭ボディシャンプーの提案などする必要があるかもしれません。
中には入浴中の洗い方が原因の場合がありますので、きちんと髪の毛を洗っているか、洗い方はどうか、シャンプーは何を使っているかを具体的に聞き、アドバイスをする必要があるかもしれません。
ミドル脂臭や加齢臭は洋服にも付着し、汗と絡んで悪臭を発しますので、洗濯も消臭作用があるものを使うのがいいでしょう。
シャンプーや洗剤をスメハラ加害者本人に提案する場合、どうすればいいのか?提案しても使ってくれるのか?これは伝え方を工夫しなければなりません。
①まず臭いの問題があることを明確に告知します。この時笑ったり申し訳なさそうにすることは避けましょう。事実を明確に淡々と伝えることで相手にも誠意が伝わります。
②もしかしたら病気が原因かもしれないことを伝えます。臭いの原因が不潔からなのか病気からなのかを特定させるため、まずは清潔に保つことを徹底してもらいたいことを伝えてください。
③それでも臭いが消えない場合は専門の病院に受診してもらうかもしれない。という順番で伝えたら本人も納得しやすいです。